在来希少種の育苗に - page 2

種子入り保育ブロック
保育ブロック苗
1. 保育ブロック緑化工法とは
「保育ブロック緑化工法」は、保育ブロック(貫通穴のある土壌ブロック)がもつ根系生長を促進
する効果を活用して、環境改善力が大きい群落や防災機能の高い群落などを、早期に、確実に造成す
る工法です。太い根が地中深く、広範囲に伸長するので、天然林のような高い機能を持つ群落や美し
い景観林を造ることができます。そして、次のような効果が期待できます。
① 岩盤斜面などに対し、サクラやモミジなどの美しい景観保全林を、早期に、確実に造成できます。
② 自然災害に強い群落、崩れにくい群落、乾燥に強い群落、多様性に富む群落、美しい景観保全など、
種々の目的に応じて、機能性の高い群落や樹種を、確実に導入できます。
③ 湖沼堆積土、間伐材、生ゴミ、汚泥等の廃棄資材を積極的に用いるので、環境保全に役立ちます。
2. 従来工法との性能比較
(注)◎:良好(高い)、○:中庸、×:不良(低い)
3. 播種木と植栽木の根系の違い
■天然木・播種木・保育ブロック工法の根系
→ 太い、長い、数が少ない、直根が発達、生育範囲が広い
天然木の直根 播種木の根系 保育ブロックの根系
(崩壊の抑制) (施工7年後) (施工4月後の直根)
(アカマツ) (ウバメガシ) (コナラ)
■植栽木・ポット苗の根系
→ 細い、短い、数が多い、直根が消失、生育範囲が狭い
ポット苗の弊害
(根系のルーピング)
(コナラ)
植栽木(直根の消失→崩壊の誘発) ポット苗の根系(施工7年後のアカマツ)
4. 保育ブロックの形状
35mm
土壌+有機物+肥料
90mm
80mm
標準型 (実用新案申請中)
5. 保育ブロック緑化工法の施工例
(1)岩盤法面の景観林造成 (2)人工構造物の修景緑化
施工状況
施工15日後:サクラ・モミジの共存
良好なサクラの生育
(3)採石跡地の再生緑化 (4)海岸砂地の防風林造成 (5)荒漠地の多様性回復(中国)
(ウバメガシ:施工当年) (カシワ:施工当年) (ヤマモモ:施工2年後)
保育ブロック工 植生基材吹付工
植栽工
植生誘導工
防災的機能
×
不安定
(杭根の発達)
×
不安定
(ネット構造の形成)
×
不安定
(土壌保全力)
×
不安定
水源涵養機能
×
不安定
耐乾性・耐候性
×
不安定
寿命
×
不安定
目標群落の形成
×
×
森林機能の発現性
×
不安定
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